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 |  VxRail+Smart Fabric Service構成での導入 ~準備編~

   
       
   
       





ここまで2回ほどサーバSEにネットワーク力が必要になっているお話しと、VxRail+Smart Fabric Servicesによる管理の自動化について簡単にご紹介させて頂きましたが、今回はVxRail+Smart Fabric Servciesの導入に必要な準備について触れてみたいと思います。以前の記事をご覧になっていない方は以下のリンクから参照頂けると嬉しいです。

<過去2回の記事>
なぜサーバ/仮想化SEが「ネットワーク力」を付けなければならないのか?
https://japancatalog.dell.com/c/isg20190516/

VxRailは自動化の中心プロダクトに進化した! (v4.7.100+Smart Fabric Services)
https://japancatalog.dell.com/c/isg20190528/



構成要件について

構成条件として、現状ではVxRailと組み合わせるネットワークスイッチはPowerSwitchの特定モデルのみ対応しています。VxRail, PowerSwitchのソフトウェアバージョンにも要件が設定されていますのでご確認下さい。あわせて,PowerSwitchのモデル名についても命名規則を参考までにご紹介します。また、初回設定ウィザードによる導入完了後に仮想スイッチ等の操作に物理スイッチ側を追従させるためのコンポーネントであるOpenManage Network Integration(OMNI)for VMware vCenterをデプロイする必要があります。

〇Dell EMC PowerSwitchシリーズのモデル名
・S4112F-ON, S4112T-ON, S4128F-ON, S4128T-ON, S4148F-ON, S4148T-ON

〇VxRail, PowerSwitch及びOMNIのソフトウェアバージョン
・VxRail: v4.7.000 or later
・PowerSwitch: OS10 Enterprise Edition release 10.4.1.3 or later
・OMNI: v1.0.13(必要リソース: 2vCPU, 2GBメモリ, 40GBストレージ)






ソフトウェアの入手方法について

次にそれぞれのソフトウェアの入手方法についてご紹介します。
VxRailソフトウェアは工場出荷状態のバージョンとしてv4.7.000以上が必要となります。これ以前のバージョンではSmart Fabric Servicesを有効化したクラスタを構成することができません。納品されたバージョンが古い場合には工場イメージのバージョンアップが必要となります。必要に応じて、導入を担当される方へご相談下さい。

PowerSwitch OS10 Enterprise Editionはサポートサイト(https://www.force10networks.com/CSPortal20/main/Login.aspx)から入手することができます。登録が必要なサイトなのでまだアカウントをお持ちでない方は必要に応じてリクエストして下さい。




OMNIはOVA形式で提供されていて、VMware社のマーケットプレイス(https://marketplace.vmware.com)からダウンロードすることができます。こちらも登録が必要なサイトなのでMy VMwareのアカウントをお持ちでない方は登録をお願いします。





導入後に構成されるネットワークについて

セットアップ後のネットワーク構成が以前と異なる点があるため、以下に図示してみました。




初回設定ウィザードの実行やノード追加時のノード検出に利用する内部管理用セグメントが追加されています。また、VxRail Manager及びOMNIゲストOSは外部管理セグメント(vCenterが所属するセグメント)と内部管理セグメントの両方に接続して運用されます。(自動的に両方のセグメントが割り当てられます)



導入時に必要となるパラメータについて

最後にVxRail+SFSを構成するうえで必要となるパラメータを以下にまとめてみました。特に言及していないパラメータは全て必須情報となります。導入環境にあわせて事前に確認・決定をお願いします。

〇ネットワークスイッチの構成に必要な情報
・管理ネットワークのIPアドレス, ネットマスク, デフォルトゲートウェイ
・管理ユーザ名とパスワード
・SNMPサーバのIPアドレスとコミュニティ名, 権限 ※必要に応じて
・スイッチ間リンク(VLTi)に利用する物理ポート番号
・アップリンクに利用する物理ポート番号
・アップリンクに利用するLACPのモード ※必要に応じて
・管理VLANとして利用するデフォルトVLAN ※必要に応じて

〇VxRailの構成に必要な情報
・SFSと連携するためのREST USERのパスワード
・NTPサーバIPアドレス
・ネットワークドメイン名
・ESXiのホスト名(FQDN), IPアドレス
・vCenterのホスト名, IPアドレス
・Platform Services Controller(PSC)のホスト名, IPアドレス
・VxRail Managerのホスト名, IPアドレス
・管理セグメントのサブネットマスク, デフォルトゲートウェイアドレス, VLAN ID, DNSサーバIPアドレス
・vMotion IPアドレス, サブネットマスク, VLAN ID
・vSAN IPアドレス, サブネットマスク, VLAN ID
・ユーザゲストOS用ネットワーク名, VLAN ID
・ログソリューション(Log Insight)ホスト名, IPアドレス
・vCenter管理アカウント名, パスワード
・VxRailサービスアカウント(mystic)パスワード
・ESXi rootユーザ名, パスワード
・ESXi管理ユーザ名(rootではない), パスワード

〇OMNIゲストOSの構成に必要な情報(セットアップ時は上記のvCenter情報も必要になります)
・ゲストOS名
・adminユーザのパスワード
・管理ネットワークのIPアドレス, サブネットマスク, デフォルトゲートウェイアドレス
・管理ネットワークのDNSサーバIPアドレス



留意事項

VxRail+SFSの自動管理は管理の手間をかなり削減するのは間違いありません。とは言え、まだVxRali+SFSでの運用はパーフェクトではありません。改善の余地はありますし、自動化するために制限事項もあります。現時点で留意すべき事項を以下にまとめてみました。

 ●現在のバージョンではSmart Fabric Servicesスイッチクラスタはそのほかの機器と共有することはできません
  - SFS有効化した1つのVxRailクラスタ専用スイッチになります
 ●Smart Fabric Servicesを有効化すると、PowerSwitchのネットワーク構成は手動変更等(VLANの追加など)できなくなります
 ●現在のバージョンではSFS周辺コンポーネントのアップデートはVxRailのバージョン管理には含まれていません
  - PowerSwitch Enterprise OS及びOMNI vCenter VAのバージョンアップは個別に行う必要があります

これら留意点を踏まえてもVxRail+SFS構成はメリットが大きいソリューションだとは思いますが、念のため一読して頂ければと思います。


ここまでのご説明でVxRail+SFSを導入する準備が整えることができていると思います。次回は実際の導入の流れについてご説明したいと思いますのでご期待下さい!


パートナーセールスエンジニア 石塚 智規


バックナンバー

なぜサーバ/仮想化SEが「ネットワーク力」を付けなければならないのか?
VxRailは自動化の中心プロダクトに進化した! (v4.7.100+Smart Fabric Services)
VxRail+Smart Fabric Service構成での導入 ~準備編~
VxRail+Smart Fabric Service構成での導入 ~導入編~
VxRail+Smart Fabric Service構成での導入 ~管理編~



 

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