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| Dell Technologiesがリリースし始めた「APEX」てナンだろう? |
最近、Dell Technologiesからしきりにアピールしている「APEX(エイペックス)」と言うキーワードを目にしたり、耳にしたことはありますか?「最近よく聞くけど、イマイチ分からない」と言う方の気持ちは非常によく分かります。いくつかの要素が組み合わさっているモノなので混乱もしくは誤解が生まれているかも知れません。そこをスッキリさせようと思い、この記事を投稿させて頂きます。また、「エイペックスなんてゲーム以外で聞いたこと無い!」と言う方は是非この機会に知って頂ければ嬉しいです。
目次・そもそものアピールポイントは?メッセージが分かり難い説(シンプルさ?アジリティ?コントロール?) ・で、結局APEXはオンプレ向けの製品なの?サービスなの?SaaSなの?? ・そもそものアピールポイントは?メッセージが分かり難い説(シンプルさ?アジリティ?コントロール?)APEXの説明の冒頭にはだいたいこの図が示されていることが多いと思います。これが混乱の種になっている説、、、と私は思うのでこの「シンプルさ(Simplicity)」「アジリティー(Agility)」「コントロール(Control)」の意味するところから考えてみたいと思います。 シンプルさ(Simplicity)これはまだ分かりやすいキーワードですね。「シンプル」に管理、導入ができると言うことだと想像しやすいと思います。大きくはそのイメージでOKなのですが、Dell Technologiesとしては色々な意味を持たせているようです。 例えば「デジタルトランスフォーメーションへのシンプルなパス」とか「最も注力すべきことに集中できるシンプルな技術体験を提供する」なども含まれています。。。うーん、英語がベースなので若干分かり難いですが、「やりたいこと」をゴールとするならば、その準備段階での「検討」や「検証」など複雑もしくは面倒なことを極力省いて、「シンプル」に「やりたいこと」が実現できるように支援する、と言うことです。 具体的に言うと、後述するサービスによっては構築された状態でインフラが提供されるので、バージョン確認や導入作業前の手順確認などいわゆるインテグレーションに必要な「準備」などが大幅にショートカットできます。また管理も同様に、日常的なシステム監視をDell Technologiesが行う「マネージドサービス」も提供しているので、運用者は基盤のうえで稼働しているアプリケーションやデータの管理に注力することができるようになります。そして、現状定期的に実施するしかない難解且つ工数の掛かる「リプレース」も不要になるサービスもあるので、定期的なややこしくて計画が面倒な、、、もといビッグプロジェクトの呪縛から解放されます。 APEXなら上記のような色々な視点で「シンプル」になる、と言うことを覚えておいて頂けると嬉しいです。 アジリティー(Agility)日本語にすると「俊敏性」となるキーワードです。日本語にしても分かり難い?(~~; つまるところ「スピード感」です。 今の世の中は、本当に日々変化していることは皆さんも感じていることと思います。ちょっと前までは当たり前だったものが、今は別のものに置き換わっていたり、あったはずのサービスがなくなっていたり・・・より良いモノをいち早く提供して、さらに進化し続けることが求められているのが普通になりました。それを支えるシステム・ITも当然同じように「早く」「変革し続けること」を求められることになります。さらにコストもこの「変化に追従した価格感」が求められます。 今は上記のような課題に対してはパブリッククラウドが応えやすいので、クラウドファーストと言うことになっているのですが、諸般の事情でクラウドが使えない場合はどうしましょう?オンプレ導入だと最近の半導体不足の影響で納期が見えない、なんて言うこともしばしばだと思います。 APEXの俊敏性はこれらのリクエストに応えるため、定型化されたサービスをご用意しています。従来の全て組み上げる方式をシステムごとのオーダーメイドとするならば、既製品のようなイメージです。え?そんなの使えない?とおっしゃる方は思い出して欲しいのですが、これはハイパーコンバージドインフラ(HCI)が世にで始めたときと同じメッセージです。HCIはすでに仮想インフラのデファクトと言っても過言では無いぐらい一般化しました。この考え方をインフラ全体に拡張したものと考えていただければ分かりやすいかと思います。定型化されているので準備するものも把握済み、構築内容も一律的なので納期まで最短3週間と言うスピード感です。そして変革に追従できるように、基本となるアーキテクチャはスケールアウトをベースにしており、拡張も縮小も必要なタイミングで行うことができるサービスを提供しています。また、導入や追加などのオーダーもクラウド上のコンソール画面でポチっとな、で出来てしまうサービスもあります。これならば、見積もりだ〜、変更だ〜、発注の前の申請書だ〜と言う感じのいわゆる日本的なやり取りが省かれることになる点もスピード感のアップにつながっていると思います。 APEXなら従来システム導入にあった「スピード感」の課題に対して、かなりの部分で解消することは間違いありません。オンプレの良さを維持しつつ、クラウドのようなスピード感を提供する、と言うのも1つのキャッチコピーと言えます。 コントロール(Control)コントロールは日本語にすると「制御」ですが・・・これまた日本語に直すと分かり難いかも?何を「制御」するのでしょうか?マーケティングメッセージとしては「APEXはデータに対して、どこの場所から、誰からのアクセスを許可し、どう保護するのか、それらの制御をさらに得ることができる」とあります。うーん、これまた英語がベースなので分かり難い・・・ この「コントロール」は簡単に言うと、セキュリティやガバナンスを対象した「制御」のことを指しています。サイバー攻撃や予期せぬシステムダウンなどを対象としたサイバーセキュリティ対策であったり、コンプライアンスやガバナンス、プライバシーポリシーなどに記述されるような管理場所の課題を指しています。 APEXではSaaSも提供していますが、現状選択肢を増やしてご提供しているのは「オンプレでの管理・運用の変革サービス」です。つまり、提供されるのはサービスですが、実体としてオンプレへ導入される機器が利用できるので、プライベート性で言えばパブリッククラウドとは異なり、他のユーザやサービスとは「分離」されたプライベートスペースでの運用になります。 APEXは前述で出てきたクラウドを使えない「諸般の事情」の代表格である、ガバナンスやセキュリティ観点でお困りの方には朗報かと思います。 ・で、結局APEXはオンプレ向けの製品なの?サービスなの?SaaSなの??これ、メチャメチャ質問されることの1つです。答えとしては「全部」です。。。余計混乱しますね?(汗 下の図がAPEXポートフォリオになります。APEX「製品の」と言わなかったところがポイントです。いわゆるソリューションもありますが、ツールの名前だったり、サービスの名前だったり、仕組みのことも含めて、全体的な枠組みを「APEX」と言うブランドで統一しているんです。個別サービスの前にまずは大きく別れている「コンソール」「クラウドサービス」「カスタム」「パートナーシップ」の4つの柱についてご紹介しようと思います。 コンソールそのまんま、ですがAPEX Consoleと言うAPEXのポータルとなるツールのことを指します。APEX Consoleはクラウドサービスとして提供されていて、APEX全体を管理するためのユーザインタフェースになります。 最も大きな役割としては、利用したいAPEXサービスの発注や、追加・拡張などの業務処理が行えます。いやいや、全然システムについては明るく無いしわからないよ、と仰る方も居るかも知れませんが、前述の通りAPEXはシンプルなシステム提供を可能にしています。お聞きするのは以下の5点だけなので、そこまで面倒な検討は無いと思いますがどうでしょうか? APEX Consleで必要な情報 ・何をやりたい?(SANの利用、NASの利用、仮想インフラなど) ・リソースは?(ストレージサービスなら容量、仮想インフラならゲストOSのリソースなど) ・求めるパフォーマンスは?(コスト重視、コストとパフォーマンスのバランス、パフォーマンス重視など) ・利用期間(1年、3年など) ・設置場所(日本ではまだお客様指定サイトのみですが、海外ではサービスプロバイダのデータセンタを選ぶことができます) もう1つの役割としては、導入後のリソース健全性やパフォーマンスの監視、コストの確認などの日常的なオペレーションのための側面です。サービスによってはインフラそのものの健全性監視についてはDell Technologies側で提供するマネージドサービスもありますが、ユーザ自身で運用もできるように一元的な管理コンソールを提供しています。 英語での紹介ではありますが、どのように管理・運用できるか動画が公開されているので、こちらも見て頂ければ「なるほど」と腹落ちして頂けると思います。 クラウドサービスこれが実際に利用するサービスを取りまとめてた枠組みです。但し、混乱のタネになっているのもここの部分かも知れません。と、言うのもこの枠組みの中にはさまざまなサービスの名前が書かれていますが、大きく特性や提供形態が異なるものが混ざっているからです。 例えばAPEX Data Storage Servicesは、オンプレに導入されるストレージそのものを指しています。サービス、と言う名前になっていますが、「物理的なモノ」が提供されます。しかし、ただの「物理的なモノ」とは異なり、フルマネージドサービスや、カスタマーサクセスマネージャと言う専属のサービスコンシェルジュのような立ち位置の人間もアサインされます。一方で、APEX Backup Servicesはクラウド上のバックアップサービス=SaaSとして提供されています。 ポイントは「何をしたいのか」です。これが「アウトカムベース」と言うキーワードが冠のように付いている所以です。現状発表されているものを「何がしたいのか」でまとめると以下のようになります。 一覧にすると、だいぶ大きく提供形態やインフラ管理形態が異なることがわかるかと思います。最近、お客様から「APEXて使えるの?」と言われることが増えているのですが、上記のように一口にAPEXと言われても、「目的」=「何をしたいのか」が分からないと会話が噛み合わないこともしばしば出てきています。ぜひ、APEXと言えば「何がしたいのか」=「アウトカムベース」がポイントになる!と言うことを覚えてください!! カスタムこれは従来あったフィナンシャルサービスのリブランドになります。今までもお付き合いのある方々だとAPEXを外した「FOD」や「Data Center Utility」と言われた方が分かりやすいかも知れません。とは言っても単純に「分割払い」するだけのフィナンシャルサービスではありません。 例えば、APEX Flex On Demandの特徴としては「利用状況に応じた課金」ができること、これに尽きます。以下のグラフがその実際の課金状況になるのですが、利用が少なければ少ない課金、ビジネス的な繁忙期でシステム稼働が増えたらその分だけ追加費用を頂く、と言うことができます。全然使わなくても一定ラインの利用料は発生しますが、一般的にシステムリソースを考える際の「ピーク値」の全額を払わなくて済むので、システムを買い切るこすとよりもかなりリーズナブルになるケースが多いはずです。尚、APEX Data Center Utilityはサービスプロバイダー様の外販基盤向けのFoDと同じような体系の従量課金サービスになります。 パートナーシップこれは再販頂くパートナー様との協業モデルのことを指します。今までも各種製品をお取り扱い頂いたパートナー様であったとしても、別途契約が必要になります。この契約を締結することで先にあげたAPEX Consoleでエンドユーザ様向けの価格が把握できるので、実際の案件が無くともまずは締結をご検討頂けると嬉しいです。 以上で概要としてのご紹介はおしまいですが、APEXと言う「ブランド」の構成を少しはご理解頂けたでしょうか?各言う私も最初のころは今まで通り、製品ありきで考えていたのでオンプレに導入する製品がサービス??と言うナゾナゾのような説明を受けていたのでパニックでした(汗)少しずつ理解を進めているなかで、上記のような理解に辿り着いたので、同じ悩みと言うかストレスを感じていた方の助けになれば幸いです。 引き続きサービスを1つ1つ取り上げて同じようなご紹介を進めたいと思いますので、「これをまずは取り上げて!」と言うご希望があったらぜひ担当へお伝え頂いたり、SNSでアピール頂けたら幸いです。 パートナーセールスエンジニア 石塚 智規 |
タグ: APEX, APEX Backup Service, APEX Console, APEX Data Storage Service, cloud, Flex on Demand, クラウド