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| Windows Server のコアライセンスについて(仮想編) |
前回、物理編のコアライセンスの考え方を記載致しました。 ここではHyper-VやESXiでWindow Server OSをゲストマシンとして実行する際に必要なライセンスについてご紹介します。 まず、Edition別による仮想上で実行可能となるゲストOSの数は以下となります。 ・Datacenter Edition:無制限 Datacenter Editionの場合も物理編でお伝えした3つのルールを満たす必要があります。 ・Standard Edition:前回の物理編でお伝えした3つのルールを満たす毎に2VM(ゲストOS2個)実行可能 「ルールを満たす毎に」となりますので、3・4VMの場合は2ライセンス分、5・6VMの場合は3ライセンス分用意する必要があります。(図1) DatacenterとStandard、どっちがお得問題 上述した通り、Standard Editionでは仮想マシンが2VMずつ増える毎にライセンスが増えます。 一方、Datacenter Editionでは無制限となりますが、どっちを買う方がお得なのでしょうか? 結論:概ね11VM以上ならDatacenterの方がお買い得になります。 (CPUのコア数と仮想マシン数により若干、価格の分岐点が変動します) 参考までに、PowerEdge R640をベースに試算してみます。 2019年10月時点でOEM Windows Server OS 16コアと追加2コアの価格は以下の通りです。
物理コアが16コア未満の場合は仮想マシン13VMを超える場合、Datacenter Editionの方がお得になりますが、Standard Editionと比較しますと600円しか差額がありません。
他のコア数の場合もいくつか例を挙げて見てみましょう。 例1:32コアの場合(16コアCPUが2基)
例2:56コアの場合(28コアCPUが2基)
例3:64コアの場合(32コアCPUが2基もしくは16コアCPUが4基)
コア数によってはStandardの方がお安い場合もございますが、金額差は殆どありませんので、11VM以上を予定している場合はDatacenter Editionにてご検討ください。 ■豆知識① 障害発生時に仮想マシンを移行する場合は、移行先にも同じ数量のライセンスが必要になります。 ■豆知識② Windows Server OSにおけるStandardエディションでHyper-Vを実行する場合、Hyper-Vホストを以下の目的以外の用途で利用する場合は、実行可能なゲストOS数が1つ減ります。 ・Hyper-Vを実行する。 ・OSの環境を管理および操作するためのソフトウェアを実行する。 つまり、以下の図のようにHyper-Vを利用時、物理環境と併用する場合、①で仮想インスタンスを1つ消費します。 ①と②で1ライセンスとなりますので、③の仮想マシンを構築する際は、1ライセンスの追加が必要となります。 最後に、サーバライセンスのルールについておさらいしておきます。 ルール1: 物理コアの総数を満たすライセンスが必要 該当サーバーに搭載されているCPUのコア数分のライセンスを用意する必要があります。 ルール2: サーバー1台当たり、最低16コアライセンスが必要 16コア未満であっても、このルールにより、物理サーバー1台当たり16コア分が必要になります。 ルール3: 1CPU当たり、最低8コア分のライセンスが必要 1CPUあたり4コアの場合でも、8コア分必要になります。 Standardの場合、この3つのルールを満たす毎に2VMとなります。 Datacenterの場合は無制限です。 Windows Server のコアライセンスについて(仮想編)について以上となります。 その他、ご質問・お問い合わせ等がございましたらお気軽にお問い合わせくださいませ。 以上、宜しくお願いいたします。 パートナーテクニカルセールス 黒木 雄一郎 Windows Server のコアライセンスについて(物理編) https://japancatalog.dell.com/c/windows_server_license_physical/ |
タグ: Windows Server, ライセンス