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| Live Optics ~クラウド比較機能のご紹介~ |
みなさま、こんにちは。テクニカルセールス担当の車谷(くるまたに)です。 今回はLive Opticsでオススメの機能、「パブリッククラウドとオンプレミスの価格比較機能」をご紹介します。 ■目次・ パブリッククラウドでコスト削減は最適なのか・・・・ Live Opticsのおさらい ・ 題材とする環境 ・ アセスメントしてリソース要件を把握 ・ オンプレミスの場合の価格 ・ クラウドの場合の価格 ・ コスト比較 ・ まとめ ■パブリッククラウドでコスト削減は最適か・・・「パブリッククラウドを検討しなさい!コスト削減できるだろ!」みなさま、社内でこのような事を言われた事ありませんか?? 上層部から、このような指令を受けて、パブリッククラウドの検討を始めたユーザ様も少なくないと思います。 しかし・・・実際にそれって正しいでしょうか?? 確かにパブリッククラウドへの移行は、コスト削減の為の1つの方法として、世のトレンドになっているとは思います。 ただ、我々としては、やみくもにクラウドへの検討に入る前に、しっかりと既存のリソース状況と今後のリソース計画に向き合って、最適な環境へ向けて、まずはコストを精査して頂く事をオススメしています。 じゃあ、どうやって精査していけばいいのか・・・今回は、その術をご紹介させていただきます! 使用するのは、無償で誰でもお使い頂ける弊社のアセスメントツール、Live Opticsです。 このツール、実は「パブリッククラウドとオンプレミスの価格比較ができる機能」も実装されており、夫々の価格目安を確認する事に使えます。 本日は、具体的な使い方や確認のポイントを中心に、皆様にお伝えしていきたいと思います! ■Live Opticsのおさらいその前に少しおさらいです。初めてお知りになる方の為に改めて概要をご紹介します。(すでにバリバリ使って頂いている方は、飛ばしてください。) Live Opticsは DELL Technologiesが提供するアセスメントツールになります。 無償で誰でもお使い頂く事が可能です。 Windows・Linuxなどの単体サーバから、VMware vSphereなどの仮想環境、ファイルサーバや各種ストレージの利用状況をアセスメントする事ができ、レポートを簡単に作成する事が出来るツールです。 このアセスメント結果を使って、エンドユーザー様へのご提案活動やリソース状況のチェックに活かして頂く、というのが代表的な使い方になります。 もっと詳しくLive Opticsについてお知りになりたい方は、是非以下の記事もご参照ください。 https://japancatalog.dell.com/c/isg_blog_live_optics/ ■題材とする環境今回はよくある小規模の仮想基盤リプレイス案件を題材にご紹介していきます。以下の既存環境と要件を元に、パブリッククラウドとオンプレミスの価格を算出して、比較していきましょう。 【既存環境】 ・PowerEdge R640×3台 ・外付けストレージ 10TB 【お客様の要件】 ・向こう3年間の計画として現状の倍程度のお客様を獲得する目標があります。その為、倍程度のゲストOSが起動することを想定しています。 ・ディスクだけはバージョン管理もあるので、3倍程度は確保しておきたいです。 ・上司はクラウドの方が安いだろ、と言ってきています。ただ、システムによってネットワーク設計がまちまちなので、現場としては、自由に構成しやすいオンプレミス環境でvSphereを運用したいという思いもあり、悩んでいます・・・。 ■アセスメントしてリソース要件を把握ここからはLive Opticsを使います!最適なリソースを算出する為、アセスメントしていきましょう。確認するにあたってのポイントは以下になります。 【確認すべきポイント】 ・物理実装リソース ・割り当てリソース ・リソースの利用状況 ・ボトルネックの状況 まずは、PCからvCenterへ接続して情報を収集していきます。その結果が以下になります。 ここから既存の物理実装リソースは以下のように読み取れます。 【物理実装リソース】 ・ESXi: 3台 ・CPU: 184GHz, 84コア, 6CPUs ・メモリ: 284GB ・共有ディスク: 15TB これを要件通り、「倍」にすれば最適・・・と思いきや、注意点があります。 もしかしたら、既存環境では、過剰なリソースやボトルネックとなっている部分があるかもしれないですよね。 念の為、各コンポーネントの状況もアセスメントしていきましょう。 (このようにLive Opticsは既存環境に対して、健康診断のようにも使えます!) 【CPU】 ⇒CPUの利用率は30%程度である事が読み取れます。コア不足でもなければ、利用率も安定しています。飽和コアカウントもありませんね。 この事から、CPUの集約率を倍にしても60%程度になることが期待できるので、現状のリソースで倍のゲストOSも対応可能と理解できます。 ⇒CPUの集約率については、現状3.39と読み取れます。これが倍になっても7程度なので、過剰なほどの集約ではないですね。 【メモリ】 ⇒メモリの利用率が90%程度で推移しています。更にページフォルトが大量に発生していますね・・・。 割り当て済みメモリが652GB、実装リソース284GB・・・。 つまり、倍以上をオーバーコミットしていて、実際には足りなくなっていると読み取れますね。 要件を満たすためには、割り当て済のメモリ容量の方を基準として倍(1,304GB)を提案する必要があります。 【ディスク】 ⇒今回、ローカルディスクはOS領域として利用していると推測されます。共有ディスク使用容量は約6TBです。要件としては、3倍となるので18TB程度。ただし、ストレージ部分のお作法である利用率70%を加味して、実装容量は26TB程度で提案するのが良いでしょう。 ⇒突発的に70MByte/sになることもあるが、基本的には10MByte/sで推移しています。倍の帯域が消費されても最大で140MByte/sという事から、平時は1Gb/sのiSCSIのロードバランスで問題なさそうと推測されます。 経路障害などを考慮して、10Gb iSCSIかFCが提案としてはBettterと考えられます。 【ネットワーク】 ⇒1Gbx4ポートを搭載していることが確認できます。 ⇒基本的には10Mb/s〜20MB/sで推移しており、特に継続したフラットな記録もありません。倍の通信量でも1Gb/sで問題なさそうですね。 このようにアセスメントをした結果、まとめると以下のリソース要件が出てきました。 以下のリソース要件が、既存環境にお客様の要件を加えた最適なリソースと言えるかと思います。 【リソース要件】 これらを元に、オンプレミスの場合の価格、パブリッククラウドの場合の価格を算出して比較していきたいと思います! ■オンプレミスの場合の価格オンプレミスの価格を算出していきます。今回は既存環境と同様に3Tier構成で考えていきたいと思います。まずは、サーバの機種選定から考えていきましょう。 上記のリソースを満たす事のできるサーバ機器を選定します。 サーバ選定がご不安な方は、以下ご参考にしてください。(弊社でも常に人気記事ランキング上位を飾る人気の記事です!) https://japancatalog.dell.com/c/poweredge-server_guide/ サーバについては、今回はPowerEdge R440を選定しました。構成内容も以下の通り、必要なリソースを満たす事ができています。 続いてストレージ部分について、考えていきます。 先程と同様の要領で、上記のリソースを満たす事のできるストレージ機器を選択していきます。 今回は弊社のポートフォリオの中で、エントリーストレージであるME4で構成できそうですね。 こちらも選定ガイドを準備させて頂いておりますので、宜しければご参照ください。 https://japancatalog.dell.com/c/powervault_me4_guide/ 最終的な構成としては、以下のようになりました! ※ 上記の価格は、2021年6月時点の定価になります。お見積もりのタイミングによって価格は異なりますので、予めご了承の方宜しくお願いいたします。 このような機器の選定、構成検討にあたり、選定ガイドをみても不安な場合、もしくは、もっと詳しくお知りになりたい場合は、弊社にて見積もりをご用意させて頂く事も可能でございますので、御社営業担当までお気軽にお問合せください。 ■クラウドの場合の価格続いて、パブリッククラウドの算出方法です。情報収集した後にポチッとボタンをおすだけで、一発出てきます。以下の通り、3大クラウド(AWS、Azure、Google cloud)の目安価格が表示されます。 各棒グラフはゲストOSあたりのコストを示したものになります。また、黒い実線で示しているのがアベレージコストです。 このグラフからコスト高なゲストを可視化する事もできます。 ■コスト比較最後に、これらを比較していきたいと思います。これは、あくまでこれは1つの指針ではございますが、2年になるとクラウドの価格が上回ると言えます。 ■まとめ今回のような場合だと、「初期投資はオンプレミスの方が高いけど、長い目でみたら、オンプレミスの方がよくない?」というような、具体的な検討を進めて頂く事ができそうですね。もしくは、先程のグラフ(ゲストOSあたりのコストの可視化)を使って、クラウドとオンプレミス、それぞれの良い所を使った「適切なハイブリッドクラウド」をご検討頂く事も可能です。その場合は、オンプレミスはハイパーコンバージドインフラをご検討頂き、クラウド連携の最適化なども、検討の材料として挙がってくるかと思います。 このようにLive Opticsを使って頂くと、より詳細に検討を進めて頂く為の、データ・根拠を確認する事ができます。更には、これらのデータを使って、よりお客様や上層部の方々への提案の幅を広げて頂く事ができるかと思います。 ぜひ興味を持ってくださった方は、Live Opticsを使ってみてください! デル・テクノロジーズ株式会社 パートナーテクニカルセールス 車谷和樹 2021/07/13 関連記事はこちら無償の物理/仮想サーバアセスメントツール「Live Optics」のご紹介PowerEdgeサーバー選定ガイド PowerVault ME4選定ガイド |
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