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 |  Secure Connect Gatewayのご紹介









みなさま、こんにちは。今回はSecure Connect Gatewayについてご紹介していきたいと思います。

Secure Connect Gatewayはハードウェア障害を検知・通知し、自動でサポートケースを生成する機能を提供する製品になります。 SupportAssist EnterpriseやSecure Remote Servicesと同等の機能を提供する製品、 と言うとこれらを利用されていた方には「あー、あれね」とピンとくるのではないかと思います。このSecure Connect Gatewayですが、 基本的な機能は従来と変わりがないのですが、バーチャル版(仮想アプライアンス版)とアプリケーション版と2種類からお選びいただけるようになっており、 利用するケースによってどちらがよいかを考える必要があります。そのため、そのあたりのお話もご紹介したいと思います。 実はこのSecure Connect Gatewayという製品は、少し前にはすでにリリースされていたのですが、ブログではご紹介をしておりませんでした。 弊社営業やテクニカルサポートから説明を受けてすでに知っている方もいらっしゃるとは思いますが、全くご存じない方にはどんなものなのかイメージをつけてもらえるようにご紹介したいと思います。 なお、今後SupportAssist EnterpriseやSecure Remote Servicesといった製品はSecure Connect Gatewayに一本化されていくこととなり、 すでにSupportAssist EnterpriseやSecure Remote Servicesを利用されているお客様には無視できない話になると思いますので、ぜひ一度この記事に目を通していただければと思います。

Secure Connect Gatway紹介ページはこちらです。



Secure Connect Gatewayでできること


・ ハードウェアやソフトウェアのアラートに対するプロアクティブなモニタリング
・ テクニカルサポートへの連絡といった煩雑になりがちな障害対応の初動対応を迅速化
・ 定期的・不定期にログを回収しログ収集作業を自動化
・ テクニカルサポートのエンジニアによるリモートアクセスによる切り分け、ソフトウェア修正作業の実施

上でも少し触れましたが、Secure Connect Gatewayは事前に登録した監視対象の機器を定期的にモニタリングしてシステムの健全性をチェックします。 ハードウェアの故障等による異常があれば、それを検知しトラブルシュートに必要なログを自動的に収集してテクニカルサポートへの通知を行います。 通知を受け取ったDell Technologiesのテクニカルサポートではサポートケースが自動的に生成され、その後お客様はテクニカルサポートからの連絡を受け取ることができます。 ここまでの一連の流れを自動化することができる、そんな便利な仕組みが実現できます。ITインフラを運用されている方にとっては、障害発生から問い合わせを行うところまでの 一連の作業は担当業務の範囲とは言え、普段頻繁に起きる出来事ではないはずですし、起きてほしくない事態と言えます。また障害対応に時間をかけることで通常業務への影響が懸念されます。 こうした手間を軽減し、自動化することでお客様の運用をご支援することができるそんな製品がSecure Connect Gatewayになります。

※サポートケースの生成やテクニカルサポートによる障害対応については、有効なサポート契約があることが前提となります。サポートレベルとしてはProSupport以上のサポートレベルが必要になります。

※ログを取得してテクニカルサポートに通知する仕組みとなるため、インターネット接続が不可欠となります。プロキシサーバーを介してインターネットに接続する形でもご利用いただくことができます。

※テクニカルサポートのエンジニアによるリモート対応については、ストレージ製品とハイパーコンバージド製品の一部の製品が対象となります。



Secure Connect Gatewayが収集するデータ


Secure Connect Gatewayが収集するデータはどのようなものなのかを気にされる方も多いかと思いますが、 具体的には以下のようなものが挙げられます。個人情報、ファイル、Webブラウザ履歴、cookiesなどは除外されます。

収集するデータについての詳細は以下のページにてご確認ください。また、Dell Technologiesのプライバシーポリシーに関する情報についても併せてご確認ください。
Secure Connect Gateway 5.x — Virtual Edition User’s Guide
Secure Connect Gateway 5.x — Application Edition User’s Guide
デル・テクノロジーズ株式会社のプライバシー ステートメント



Secure Connect Gatewayを利用するにはどうすればよいか


新規でSecure Connect Gatewayサーバーを立てる場合は、上で記載した通り、バーチャル版(仮想アプライアンス版)かWindowsやLinuxを インストールしたサーバーにアプリケーションとしてインストールするアプリケーション版の2種類からお選びいただく形となります。
 Secure Connect Gateway – Virtual Edition
 Secure Connect Gateway – Application Edition

また、これまでSupport Assist Enterpriseを利用されていた場合、Secure Connect Gatewayにアップグレードすることが可能です。アップグレードをしても登録済みの監視対象機器の情報やお客様情報等の設定は継承されますので、一から再設定していく必要はありません。

※Support Assist Enterpriseは2.x系と4.x系の2バージョンが併存しています。2.xはアプリケーションとしてインストールして利用する製品で、4.xは仮想アプライアンスで提供されている製品となります。 そのため、2.x系の製品はSecure Connect Gatewayにアップグレードする場合はアプリケーション版となり、4.x系の製品はバーチャル版となります。

※Support Assist Enterpriseからのアップグレードをする場合、Support Assist Enterpriseのバージョンは 2.0.7以降または4.0.6である必要があります。 これより前のバージョンをお使いの場合は、事前に2.0.7以降または4.0.6にバージョンアップしてから、Secure Connect Gatewayにアップグレードする必要があります。


上記いずれかのエディションでSecure Connect Gatewayサーバーを立てた後は、監視対象の機器をSecure Connect Gatewayの管理画面上に登録する操作を行います。 以下は実際に登録してモニタリング状態にある画面になります。普段はこの画面を参照する必要はなく、一度監視対象を登録して正常にモニタリングできる状態になれば、 あとはSecure Connect Gatewayサーバーを稼働状態にしておけば大丈夫です。





Secure Connect Gatewayを利用しなければならないのか


SupportAssist EnterpriseやSecure Remote Servicesは今後Secure Connect Gatewayに一本化されると書きましたが、SupportAssist Enterpriseに関しては製品の提供が終了し、 2022年7月末以降はご利用いただいていてもサポートケースを生成することができなくなります。そのため、SupportAssist Enterpriseをご利用いただいているお客様にはSecure Connect Gatewayに移行していただく必要があります。 以下のKBを読むとそれが分かります。

SupportAssist Enterprise 2.0.80からセキュア コネクト ゲートウェイ(アプリケーション エディション)へのアップグレード

なお、SupportAssist Enterpriseをお使いのお客様にはメールで以下のような通知が届いている可能性があります。

メールのタイトルは以下のようなタイトルとなっており、SupportAssist Enterpriseの管理画面上で登録した連絡先情報のメールアドレス宛にメールが送られているはずです。

 ・SupportAssist Enterprise のサポートがまもなく終了します
 ・Support for SupportAssist Enterprise ends soon

※SupportAssist Enterpriseのメール通知の言語設定が日本語の場合はタイトルが日本語で通知されますが、英語設定の場合はタイトルも上記の通り、英語となります。



Secure Connect Gatewayはどのエディションを使えばいいのか


これは利用されている機器や規模によっても変わる話になるため、一概にお答えすることができませんが、以下のような点が判断基準になると思います。

  1. Secure Connect Gatewayと監視対象機器のコンパチビリティ
    Secure Connect Gatewayはバーチャル版とアプリケーション版とで監視対象機器のコンパチビリティに差異があります。 そのため、ご利用いただいている機器や今後ご利用いただく予定のある機器がコンパチビリティリストに記載されているかどうかを確認ください。
     Secure Connect Gateway 5.x — Virtual Edition Support Matrix
     Secure Connect Gateway 5.x — Application Edition Support Matrix
    ※コンパチビリティリストは利用される想定のバージョンのものを必ずご確認ください。上記は2022年3月現在の最新版となります。

    バーチャル版とアプリケーション版とで監視対象の機器としてリストされているものの大きな差がある点を簡単にお伝えすると、 バーチャル版は従来のEMC製品も含めDell Technologiesのストレージ製品をサポートしておりますが、アプリケーション版ではサポートされているストレージ製品の範囲は一部に限定されております。


  2. 仮想化環境の有り無し
    バーチャル版の場合、仮想化環境に仮想マシンとして展開することが前提となります。利用する(している)環境が仮想化環境ではない場合は当然バーチャル版を利用いただくことができません。その場合はアプリケーション版のご利用を検討ください。 両者でシステム要件についても差があるので、導入を検討する際にはシステム要件についてもよくご確認ください。
    バーチャル版 Minimum requirements to deploy and use Secure Connect Gateway
    アプリケーション版 Minimum requirements to install and use Secure Connect Gateway


  3. 監視対象の機器のFirmwareやOSバージョンの確認
    上記Ⅰでご紹介したSecure Connect Gatewayのサポートマトリクスに記載されておりますが、使用するSecure Connect Gateway製品、バージョンに応じて監視対象の機器のFirmwareやOSバージョンの制限があります。 例えば、14世代のPowerEdgeサーバーをSecure Connect Gateway 5.10 アプリケーション版で監視したい場合は、iDRACのFirmwareバージョンは5.10.00.00がもっとも新しいバージョンとしてサポートされています (該当箇所のページはこちら)。 これ以前のFirmwareバージョンをお使いのケースは非常に多いと思います。どこまで古いバージョンのFirmwareがサポートされているか明確な情報はまだ出ていないようなのですが、機器ご購入後全くFirmwareを更新しておらず古いままというお客様は この機会にFirmwareをより新しいバージョンにしていただくのが望ましいかと思います。実際、Secure Connect Gatewayのユーザーズガイドを見るとファームウェアバージョンが4.00.00以降というような文言も書かれておりますので、 14世代のPowerEdgeサーバーの場合であれば、このバージョンを一つの目安にするのがよいかと思います。(R640のiDRACのFirmwareバージョン4.00.00がリリースされたのは2019年12月9日となっており、 4.00.00でもかなり古いバージョンであることがお分かりいただけるかと思います。)Secure Connect Gatewayを利用する上でFirmware更新は必須というわけではありませんが、 機器の安定稼働のためにFirmwareの定期的な更新についてはご検討の上、実施いただくことを推奨します。

    ※iDRACのFirmwareバージョンについては、2世代前までのバージョンがSecure ConnectGatewayでサポートされております。例えばR640等の14Gサーバーだと現在(2022年8月)は 5.10.30.00が最新バージョンとなっており、 過去のバージョンとしては5.00.xxもありますし、4.xxや3.xxというバージョンも存在しています。上記で言う2世代というのはメジャーバージョンで2世代という扱いになるので、14Gサーバーの例で言うと3.xxというかなり古いバージョンまでサポートされることとなります。 ですが、上記の通り、機器の安定稼働のためにも古いバージョンではなく、より新しいバージョンをご利用いただくことを推奨します。


  4. テクニカルサポートによるリモートアクセスの要否
    テクニカルサポートによるリモート対応が必要になった場合、バーチャル版を利用している場合はテクニカルサポートのエンジニアがお客様環境へリモート接続を行うことができます。 Secure Remote Servicesで提供していた機能になりますが、この機能を利用する必要がある場合はバーチャル版をご利用ください。アプリケーション版ではこの機能は提供しておりませんので、ご注意ください。



導入前のネットワーク要件はよく確認する


Secure Connect Gatewayを使う場合、インターネット接続が必要となります。

またバーチャル版とアプリケーション版で使用する通信ポートに差異があります。そのため利用するエディションに応じて通信ポートの要件をよく確認してから導入作業を行う必要があります。

 バーチャル版 Network requirements
 アプリケーション版 Network requirements

特に、これまでSupportAssist Enterpriseを利用されてきた方で、Secure Connect Gatewayのアプリケーション版にバージョンアップするのではなく、バーチャル版に乗り換えを行うようなケースではSupportAssist Enterpriseと比べて通信要件にいくつか差があるため、このようなケースでは注意いただければと思います。



Secure Connect Gateway関連参考リンク


Secure Connect Gateway 5.x — Application Edition User’s Guide
Secure Connect Gateway 5.x — Virtual Edition User’s Guide
SupportAssist Enterprise 1.xまたは2.xからセキュア コネクト ゲートウェイ(アプリケーション エディション)へのアップグレード
SupportAssist Enterprise 4.00.05または4.00.06からセキュア コネクト ゲートウェイへのアップグレード
導入手順の各種動画(Youtube)

今回はSecure Connect Gatewayがどのようなものかをご紹介させていただきました。Secure Connect GatewayがSupportAssist EnterpriseやSecure Remote Servicesの後継製品であるということをご紹介できなかったので、 また新しい製品が出てきたの?と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、DellとEMCが持っていた類似機能を備えた製品を統合することになり出てきた製品となりますので、ぜひこの機会にこの製品を押さえていただければと思います。

Secure Connect Gatewayを使う上で押さえておかなければならない重要なポイントがいくつかあるので、次はその点について触れながら、実際の手順をご紹介していこうかと思います。

次の記事はこちら→SupportAssist EnterpriseからSecure Connect Gateway(アプリケーション版)への移行~準備編~



パートナーセールスエンジニア 川奈部 真





 

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