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| インテル/AMD 第3世代プロセッサーの強みを活かす!! |
■目次・ インテル 第3世代 Xeon スケーラブル プロセッサー(Ice Lake)・ AMD 第3世代 EPYC 7003 シリーズ プロセッサー(Milan) ・ まとめ インテル 第3世代 Xeon スケーラブル プロセッサー(Ice Lake)2021年4月に発表されたインテルの第3世代 Xeonスケーラブル プロセッサーは、最新の機能、パフォーマンスの向上、および、メモリのオプションを備えた次世代のデータセンターCPUです。 この最新世代のXeonスケーラブル プロセッサーは、SilverプロセッサーのエントリーデザインからPlatinumプロセッサーで提供される高度な機能までサポートします。◆新しい機能 – 3 Intel Ultra Path Interconnect(Intel UPI)による11.2 GT/sの高速なUPI (ゴールドおよびプラチナでサポート) – PCI Express 4および16GT/sで最大64レーン(ソケットあたり)の高速I/O – 最大3200MT/s DIMM(2 DPC)をサポートよりメモリパフォーマンスの向上 – 最大8チャネル、および、最大256GB DDR4 DIMMサポートによりメモリ容量の増加 – Intel Optaneパーシステント メモリ200シリーズ(最大512GBモジュール)をサポート ◆プロセッサー型番 このインテルのプロセッサーの型番について解説します。4桁の数字でグレードや世代が分かります。 ※1 第3世代(Ice Lake)ではBronzeは未対応 ◆メモリ帯域幅の向上 そして、次世代PowerEdgeサーバー(Ice Lake CPUアーキテクチャ)と、従来世代のCascade Lake CPUアーキテクチャのPowerEdgeサーバーとでメモリ帯域幅の違いによる性能測定を行った結果、次世代PowerEdgeサーバー(Ice Lake CPUアーキテクチャ)は、従来世代と比べてメモリにおいて優位点があることが明確になりました。 ◆前世代との比較 性能が良くなっているのは分かりましたが、以前のスケーラブル プロセッサーと比較してどうなのかというの気になりますよね。これが、SkylakeやCascade Lakeと比較した表です。PCI Expressが Gen 4になり、I/O性能が格段に向上しました。これが大きいと思います。
※2 同じメモリモジュールをCPUあたり8枚もしくは16枚の構成を推奨しています。 ◆インテル Optaneパーシステント メモリもバージョンアップ インテル Optane パーシステント メモリもバージョンアップし200シリーズになりました。200シリーズは、SCM(Storage Class Memory)の第2世代になり、DRAM バスで動作する DIMM パッケージです。メモリモードでは、大容量のメモリとして使用でき、例えば環境のメモリ不足を解消します。または、アプリ・ダイレクト・モードでは、高速なブロックストレージデバイスとして動作が可能になり、例えばSQLのトランザクション性能を改善します。
AMD 第3世代 EPYC 7003 シリーズ プロセッサー(Milan)2021年3月に発表されたAMDの第3世代 EPYC 7003 シリーズ プロセッサー(Milan)は、BIOSをアップデートしたSP3互換ソケットになっている第2世代 AMD EPYC プロセッサー(Roma)用に設計されたマザーボードにドロップイン(交換)可能です。 AMDの「Zen3」コア、統合I/Oコントローラー、コアあたり最大32MBのL3キャッシュ、高度なセキュリティ、パフォーマンスの向上、TCOの削減など結果が出るまでの時間の短縮を実現するように設計されています。◆新しい機能 – 最大64個のAMD Zen x86コアをサポートし最大32MBのL3キャッシュ/コアでパフォーマンスを向上 – PCI Express 4で最大128レーンの統合I/Oサポート – 最大3200MT/s DIMM(1 DPC)、2 DIMM/チャネル、および、RDIMMサポート – Infinity Fabricとメモリクロックの同期によるメモリパフォーマンスの向上 – 最大8チャネルのDDR4を備えたメモリ容量、および、4チャネルと6チャネルのパフォーマンス最適化オプションにより最大256GB/チャネルをサポート – 物理および仮想セキュリティの強化(Secure Memory Encryption、および、 Secure Encrypted Virtualization-Secure Nested Paging (SEV-SNP)) ◆プロセッサー型番 AMDも同じく型番でプロダクトシリーズやプロダクトモデルなどを知ることができます。 ◆前世代との比較 複数のチップを1つのパッケージに搭載する「チップレット・アーキテクチャ(初代EPYCから採用)」によって、コア数を飛躍的に増やすことが可能になっています。第3世代のEPYCでは、CPUのアーキテクチャが第2世代EPYCのZen 2からZen 3へと進化しており、キャッシュ階層や内部の分岐予測、実行ユニットなどの見直しされ、IPC(Instruction Per Clock-cycle:1クロックサイクルあたりに実行できる命令数のこと)が向上していることが特徴です。 「32MB L3キャッシュの違いよる効果」 ・直接アクセス可能なL3キャッシュサイズが2倍になりキャッシュヒット率の向上 ・32MBをシングルコアに割り当て可能 ・メモリ アクセスへの遅延を低減 ・物理コア数を多く使用する仮想マシンの性能向上 ◆仮想マシンのセキュリティ対応 第3世代EPYCでは、SEV(Secure Encrypted Virtualization)にて仮想マシン上でさらに仮想マシンを稼働させるようなネステッド(入れ子)環境での暗号化に対応しています。SEVはLinux Kernel 4.15以降でサポートされていて、VMware ESXi 7.0 Update 1ではSEV-ESというレジスタファイルまで暗号化する機能をサポートしています。ハードウェアの機能で対応するため、パフォーマンスへの影響を最小限に抑えながら、仮想マシンのセキュリティと暗号化を実現できます。 AMD EPYC 7543プロセッサーを搭載したPowerEdge R6525サーバーをテストしたところ、AMD Secure Encrypted Virtualization – Encrypted State (SEV-ES)とAMD Secure Memory Encryption (SME)を有効にした場合とそうでない場合で、同等のOLTPパフォーマンスが得られた結果を第三者機関が公開中していますのでご覧ください。 まとめいかがでしょうか。半導体技術は日進月歩です。最新のテクノロジーをPowerEdgeサーバーに詰め込み製品を出荷していますが、CPUの特徴や機能、性能を活かすのはなかなか難しそうですよね。サーバーの種類によっては、選択できないCPUもありますので、こちらの「PowerEdgeサーバー選定ガイド」も参考にしてください。デル・テクノロジーズ株式会社 パートナーセールスエンジニア 山田 尚敏 2021/07/20 |