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 | モジュラー型サーバーではじめるPowerEdge MXのすゝめ
       ~製品コンセプトを知ろう~
   
       
   
       
   
    





みなさま、こんにちは。今回から数回に分けてPowerEdge製品の紹介をしていこうと思います。これまでもPowerEdgeについては、PowerEdgeを選ぶとちょっと得する話(全4話)PowerEdgeで簡単システム管理 ~iDRAC編~といった記事で取り上げてきましたが、今回ご紹介するのはPowerEdgeサーバーでもモジュラー型のサーバーのお話になります。

モジュラー型と聞いて、ん?と思われた方はこちらを見てみてください。「なーんだ、Blade型のサーバーじゃん」と思われた方、「Bladeの話ならもういいや」とこのページを閉じようとした方、ページはまだ閉じないでもう少しお付き合いください。今回お話するモジュラー型のPowerEdgeサーバーは従来型のBlade型サーバーとはコンセプトが違いますし、この製品が昨年9月に登場してきたというのには意味があります。今回はPowerEdge MXシリーズのコンポーネントやアーキテクチャーに触れる前に、まずこの製品が登場してきた背景から少しお話させていただこうと思います。



■ 製品のコンセプト

上記でご紹介した記事にもありますが、このPowerEdge MXシリーズという製品は次世代のインターコネクト技術であるGen-Zという規格に対応していく製品として登場しました。Gen-Zは、「Gen-Zコンソーシアム」という業界団体によってGen-Zという規格の標準化と製品化を目指して開発が進められているのですが、その業界団体にはDell EMCも参画しておりコンソーシアムのチェアマンです。こちらのコンソーシアムには、みなさまがよく目にする主要なメーカーが名を連ねており、Dell EMCだけの独自の取り組みではないことが分かっていただけるかと思います。




ではそのGen-Zという規格は何なのでしょうか。Gen-Zは、メモリを主体としたデバイス(DRAM、GPU、NVMeなど)へ高速にアクセスできるように設計された新たなデータアクセス技術になります。メモリを主体とするデバイスへのデータアクセス技術は、サーバー内部で通信をしていますが、サーバーから外部に通信するには、NICやHBAなどのI/Oインタフェースが不可欠で、データアクセス時にオーバーヘッドが発生します。外部接続する際に、このオーバーヘッドが極めて大きくなり、いわゆる性能問題に当たることになります。Gen-Zは、サーバー内部または外部に存在するCPUやメモリ、Smart NICやGPUなどの各デバイス間の通信をロードとストアといったメモリ操作を直接行う方法(メモリセマンティックアクセス)で通信させることとなり、上記で触れたようなデバイス間の通信によるオーバーヘッドを大きく減らし、低遅延でデータアクセスが実現できます。通常、CPUとメモリ間の通信は極めて高速で遅延も少ないですが、外部のデバイスとの間の通信でもこのメモリ操作が実現できれば、高速かつ低遅延で処理ができる基盤が提供できるわけです。メモリ操作をするようにアクセスするものの、そのためには各デバイスが互いにフラットに通信できるために標準的なプロトコルが求められますが、Gen-Zではプロトコル変換の不要なユニバーサルプロトコルが採用されており、このプロトコルを使用して直接通信することとなります。そのため、これらのデバイスを搭載するために使われるコネクタの形状も共通のコネクタが使われることになります。




Gen-Zに関して詳細を知りたい方はGen-Zコンソーシアムのページがあるので、こちらをご覧ください。

こうした取り組みにチェアマンとしてDell EMCは参加しているものの、残念ながらDell EMCからはまだGen-Zに対応した製品は発売されていません。Gen-Z Core仕様書1.0は、2018年2月に公開されており、製品化に向けて参加メンバーによる開発が着々と進んではいますが、まだ具体的な製品としては販売されておりません。しかし、今年のGWに開催したグローバルのイベントであるDell Technologies Worldにて、Gen-Zの規格に対応したインターコネクトスイッチが公開されました。プロトタイプになると思いますが、これがそのスイッチになります。




といっても、まだむき出しの基盤だけですね。Gen-Zがメモリセマンティックな技術が使われることは上記の通りですが、上の図でも示してあるようにデバイス間やサーバー間をつなぎ、全体でメモリセマンティックファブリックを構成するためにはスイッチが必要です。これを実現するためにGen-Zに対応したインターコネクトスイッチ(プロトタイプ)がこちらになります。写真の左の方に接続インターフェースが見えますが、これがPowerEdge MXシャーシに搭載した時に、PCI Expressを介してサーバーと接続する際のインターフェースになるポートと思われます。

このようにGen-Zに対応した製品開発を進めているわけですが、このGen-Zに対応予定の製品として世に登場させたのがPowerEdge MXシリーズということになります。現時点では従来通りのx86サーバーの規格に対応した製品であり、見た目はこれまでのBlade型サーバーと大きな差はありませんが、この製品が目指しているのがGen-Zにあるということをまずご理解ください。


製品コンセプトについてここまでお話してきましたが、次に製品の特徴に触れたいと思います。・・・が、少々長くなりそうですので、今回はここで一旦終わりにさせていただこうと思います。次回の製品の特徴についても読んでいただければ幸いです。


パートナーセールスエンジニア 川奈部 真



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