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 |PowerChute Network Shutdownによる
  VMware vSphere 7.0 Update2対応とシャットダウン設定方法について

   
       
   
       






こんにちは。シュナイダーエレクトリック株式会社エッジ&エコストラクチャー事業開発本部 出口です。
UPSによるシャットダウンの中でHCIのシャットダウンについてのご質問を多数頂いております。
今回はその中でご要望の多い2ノードvSANについてご紹介させていただきます。
先日、vSphere 7.0 Update2環境でのシャットダウン検証を行いましたので、こちらをベースにご説明させていただきます。





【目次】

● PowerChuteによる2ノードvSAN環境でのシャットダウンについて
● 検証時の2ノードvSAN構成について
 ◆ シャットダウンの設定について
  ① 2ノードvSAN セットアップ手順とポイント
  ② シャットダウンと起動の動作確認
  ③ 想定されるホスト障害(ホストに対する電源障害)と動作
● PowerChuteによる2ノードvSAN構成環境対応のまとめ





● PowerChuteによる2ノードvSAN環境でのシャットダウンについて

2ノードvSANクラスターを構成する最小ノード数は2台ですが、クラスター構成ノードとは別にWitnessアプライアンス用の物理ノードが必要なため、2ノードvSAN環境は最小3台のESXiノードで構成されるシステムになります。
仮想環境に対応したPowerChute Network Shutdown for Virtualization(以降、PowerChute)はWitnessアプライアンスが動作するクラスター外のノードである管理ESXiホストにインストールします。(PowerChuteはクラスター外のWitnessアプライアンスが動作する管理ノード以外のESXiホスト、あるいは、外部の管理Windowsサーバー上にもインストール可能です。)





● 検証時の2ノードvSAN構成について




● サーバーとUPSを含む各機器はネットワークで接続されています。(上図はサーバーの電源保護のための結線のみ示した概略図です。)
● 各UPSはNetwork Management Cardを搭載し、サーバーとの通信のため、IPアドレスが割り当てられています。
● 今回のケースでは、vSphere 7.0 Updte1以降でサポートされるvCLS機能については無効の条件としています。vCLS機能を有効にした状態のシャットダウン方法についてはFA415985をご覧ください。
● UPSは各ホストに対し単独で電源保護をし、vSANクラスターのストレージポリシーはデフォルト(FTT=1)で設定されているため、クラスターを構成するホストは可用性のある運用が可能です。(クラスターノード1台のホスト電源障害の際はシステム運用継続)
● 各UPSは冗長化された構成でもサポートされます。





◆ シャットダウンの設定について


① 2ノードvSAN セットアップ手順とポイント

構成例の図の通り、PowerChuteは仮想環境に対応したアプライアンス版を管理ホストのみにインストールします。UPSとの通信のため、UPSに搭載されたNetwork Management Cardの設定(IPアドレス等)が完了している必要があります。(注:PowerChuteとの通信のため、Network Management Cardで設定した認証フレーズの入力が必要です。)
インストールの最初のステップで、「vCenterServerによって管理されるホスト」を選択し、vCenterServerに関する情報を入力します。




UPSの構成設定では「高度なUPS構成」を選択します。これは、各UPSでの電源障害によりシャットダウン動作を連携して行うための設定になります。



次にNetwork Management Cardとの通信設定を行います。認証フレーズは予めNetwork Management Card側で設定を行っておく必要があり、その設定と同じフレーズを入力します。



UPSの設定では、各々で「UPSセットアップ名」を入力し、いずれも「シングルUPS」を選択します。



ホスト保護の設定で、各UPSに対して保護されるサーバーを左側のリストから選択し、右側の実際に接続するそれぞれのUPSまでドラッグします。2ノード構成では、Witnessにあたるホストも管理ホストを保護するUPSのリストに追加することがポイントです。



今回の設定のもう一つのポイントが、PowerChuteでのFTTサポートとその設定になります。「FTTサポートの有効化」をチェックして設定を有効にします(FTTレベルは1)。クラスターを構成する2つのホストのうち、いずれか一方を保護するUPSからの電源障害検知の場合、そのホストのみを停止し、仮想マシンなどのリソース移行後、残りの1台によるシステム運用が可能です。



以上、セットアップについて、ポイントのみを抽出して説明しましたが、下の画面のサマリーで表示される項目が仮想環境で設定に必要な項目になります。仮想マシンの移行やシャットダウンの所要時間は環境により異なります。(下の画面ではデフォルトのままの設定です。)






② シャットダウンと起動の動作確認

UPSとPowerChuteによるセットアップの完了後、停電時の試験のため、シャットダウン動作の検証を行うことをお勧めします。2ノードvSAN構成では、ストレージポリシーのデフォルト(FTT=1)設定によって、クラスターノードの単一ホスト障害ではシステム停止をすることなく、運用続行が可能です。ホストが2台とも電源障害などにより影響を受ける場合、あるいは、管理ノードが電源障害の影響を受けた場合など、いずれの場合もシステムをシャットダウンするか、あるいは電源障害の影響を受けないホストはそのままにしておく(シャットダウンしない)など、PowerChuteによる制御方法を設定することができます。

システムのシャットダウンを行う場合、PowerChuteは以下の順序でシャットダウンシーケンスを実行します。

1. ユーザーVMとWitnessVMのシャットダウン
2. vCenterServerVMのシャットダウン
3. Witnessホストを含む各ホストをメンテナンスモードに移行
4. Witnessホスト、ESXiホストのシャットダウン

電源障害から回復し、電源の起動条件が整うとPowerChuteはシステムの再起動を以下の順序で行います。

1. ESXiホストの起動
2. Witnessホストおよび各ESXiホストのメンテナンスモード解除
3. vCenterServerVMの起動
4. ユーザーVM とWitnessVMの起動





③ 想定されるホスト障害(ホストに対する電源障害)と動作

検証を行う場合、以下のケースを想定し、PowerChuteによる制御をどのようにするか決めます。以下は、各ケースと制御例になります。

ケース1:ホスト2のみ電源障害
  FTT=1の条件のもとホスト2のみがシャットダウンし、ユーザーVMはホスト1へ移行する。システムは運用続行。

ケース2:ホスト2の電源障害の後、ホスト1の電源障害
  FTT=1を超えるため、ホスト1もシャットダウンを実行し、vSANクラスターは停止。(結果としてクラスターノード2台がシャットダウン)

ケース3:管理ホストのみ電源障害
  システム全体のシャットダウンを実行する。(ただし運用条件による。本検証の場合はシャットダウン実行)


今回はケース3での条件で、シャットダウンが実行された場合の動作とその後の電源復旧にともなう自動起動の動作をシーケンス図にして以下のように現わしてみました。仮想マシンのシャットダウン時間やホストの動作時間は検証のためあくまで目安になりますが、シャットダウンおよび起動の順序は先に説明したとおりの順番で実行されていることが分かります。


 画像はクリックで拡大できます。





● PowerChuteによる2ノードvSAN構成環境対応のまとめ

2ノードvSAN構成ではWitnessの制御もあるため、シャットダウンのシーケンスはステップが増え、やや複雑になりますが、PowerChuteの標準機能で対応ができて、かつvSANストレージポリシーに沿った対応も可能です。
スクリプト作成など特別な対応も不要ですので、本記事で説明したポイントを押させて頂ければ、比較的容易にセットアップとシャットダウンシナリオに基づく設定ができます。
2ノード以外にも、3ノード以上の構成でも対応しておりますので、vSAN環境でのシャットダウンについてはDell UPSとPowerChuteをご検討いただけると幸いです。

今回はvSphere 7.0 Update2環境まで対応した手順の紹介になりますが、vCLS有効化などさらに設定のステップが増える場合の設定方法についてはナレッジベースやブログでの紹介をしていきたいと思います。
ご不明点などございましたら是非お問合せください。
今後ともよろしくお願いいたします。

2021/06/21


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