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 |  もう迷わない!HCI環境のUPS選定 シャットダウンについて

   
       
   
       





HCI環境のシャットダウンで悩まれた経験がある方は多いのではないでしょうか? 今回は、HCI環境でのUPSの選定のポイントとシャットダウンソフトウェア PowerChute Network Shutdown v4.4によるシャットダウンの流れと構成について説明させていただきます。 PowerChute Network Shutdownの製品概要についてはこちらをご参考ください。



■目次

● PowerChute Network Shutdown v4.4のメリット
● 対応OSについて
● シャットダウンの流れについて
● UPSやPowerChute Network Shutdownの選定・構成について
 ① UPSの選定
 ② HCIの構成を基にPowerChuteのインストール先を確認
 ③ PowerChute Network Shutdownのライセンス本数を確認
● 構成例について
 – 各種HCI環境の構成例
 – 補足: 自動起動システムにはSwitched PDUがオススメ!




● PowerChute Network Shutdown v4.4のメリット

2020年10月に公開されたv4.4ではより柔軟に、より可用性を高められるようバージョンアップいたしました。
何といっても一番の特徴はHCI環境でスクリプト不要でシャットダウン・自動起動の設定が可能な点です。WebUIのウィザードに沿った設定で構築が出来るため、設定工数の削減が見込めます。また、必要な製品はUPS+PowerChute Network Shutdownのみと、最小構成で構築いただけます。
さらにHCIの重要性の高まりと同様に、電源環境の可用性も重要視されているケースも増加しているのではないのでしょうか。UPSによる電源冗長化はもちろんのこと、vSAN環境では2ノードvSANやストレージポリシーの設定(FTT設定)に対応した運用も可能ですので、より幅広くお客様のご要望に沿ったシステムを運用いただけます。





● 対応OSについて

PowerChuteは最新OSに対応するため、都度技術検証を行っています。ご利用環境のバージョン確認にお役立てください。その他OSバージョン情報、最新情報についてはこちらをご覧ください。

HCI システム v4.4 対応OSおよびバージョン
VMware vSAN ESXi 7.0, 7.0 u1, u2 (※1)
ESXi 6.7, 6.7 u1, u2 (※2), u3
ESXi 6.5, 6.5 u1, u2, u3
ESXi 6.0 u1b, u2
ESXi 6.0, 6.0 u3, u3a
MS Azure Stack HCI Windows Server 2019, 2016
Nutanix
(AHV, ESXi)
AHV – AOS 5.5, 5.6, 5.10, 5.10.5, 5.10.10, 5.15, 5.15.5
ESXi –
AOS 5.8.2, 5.10 / ESXi 6.5.0
AOS 5.10.5 / ESXi 6.5 u2, u3, 6.7 u1, u2, u3
AOS 5.10.10 / ESXi 6.7 u3
AOS 5.15 / ESXi 6.7 u3, ESXi 7.0


2021年5月10日時点
※1 ESXi 7.0 Update 1以降でvCLSを制御する方法についてはFA415985を参照してください。
※2 ESXi 6.7 Update 2でPowerChute仮想アプライアンスを使用する場合は、VMwareによるパッチを適用する必要があります。詳細は FA380702 を参照してください。




● シャットダウンの流れについて

PowerChute Network Shutdownのシャットダウンの仕組みについてご説明いたします。
シャットダウンに要する時間はサーバーの仕様や仮想環境によりますが、15分以上を想定しています。
また、PowerChuteでは仮想マシンを停止する際に優先順位付けをすることが可能なため、順序立てたシャットダウンシーケンスを構築いただけます。



HCI環境ではシステムによりクラスターの停止やホストのメンテナンスモードへの移行など動作が異なりますが、PowerChuteの設定画面より、各システムに対応したシャットダウン設定を行うことができます。




● UPSやPowerChute Network Shutdownの選定・構成について

① UPSの選定

UPSをご選定頂く際には是非、Dell Smart-UPSをご選定ください!PowerChute Network Shutdownをご利用いただくためには、Network Management Card(AP963*J/AP964*J)が必要ですが、Dell Smart-UPS(ラックマウントタイプ)はNetwork Management Cardが標準搭載されており、とってもお得になっています。
またUPSは、HCIシステムの消費電力・シャットダウン時間に合わせて選定します。
先述の通りバックアップ時間は15分間以上を推奨しております。バックアップ時間に不安がある場合や、システム拡張や構成変更が予想される場合には、拡張バッテリー対応のUPSをご選定ください。

DLT1500RMJ2UNC
(ASKU: AA056941)
入出力電圧: 100V
最大出力容量: 1500VA
フォームファクター: ラックマウント 2U
*NMC標準搭載
DLT3000RMJ2UNC
(ASKU: AA056949)
入出力電圧: 100V
最大出力容量: 3000VA
フォームファクター: ラックマウント 2U
*NMC標準搭載
DLX3000R2LVJNC (ASKU: AA056957)
*拡張バッテリーDLX120RMBPJ2U(ASKU: A7858371)
入出力電圧: 100V
最大出力容量: 3000VA
フォームファクター: ラックマウントまたはタワー 2U
*NMC標準搭載
DLRT5KRMXLJ
(ASKU: A9893845)
*拡張バッテリーSRT192BPJ(ASKU: A9437939)
入出力電圧: 200V
最大出力容量: 5000VA
フォームファクター: ラックマウントまたはタワー 3U
*NMC標準搭載




② HCIの構成を基にPowerChuteのインストール先を確認

PowerChute Network Shutdownはシャットダウン対象のサーバー分のライセンスが必要ですが、実際にはシャットダウンを実行するサーバーから各ホストにシャットダウン指令を送ります。
そのため、HCI環境によりPowerChuteのインストール先が異なります。
 ▶ VMwareの場合・・・選択可能(仮想アプライアンスまたは管理用サーバー)
 ▶ Azure Stack HCIの場合・・・各ホストにPowerChuteをインストール(SCVMMによって管理される構成の場合はSCVMM管理ホストへのみインストール)
 ▶ Nutanixの場合・・・管理用サーバーは必須

構成例については後部にございます。合わせてご参考くださいませ!
サーバー構成 仮想アプライアンス(VMware用) 管理サーバー
(Windows)
クラスター内 クラスター外
VMware vSAN 3ノード以上 〇*1
2ノード
ストレッチクラスター
〇*2
MS Azure Stack HCI 〇*3
Nutanix AHV
ESXi


*1 PowerChuteのvSAN FTTオプションの使用は不可です。また、クラスター内(vSAN ホスト)にデプロイされている場合は、PowerChuteの設定で[メンテナンスモードをスキップ]チェックボックスを選択する必要があります。 
*2 2ノードvSAN、vSANストレッチクラスターではWitnessが展開されているホストへ展開します。
*3 PowerChuteを各ホストにインストールします。SCVMM管理の夜構成の場合はPowerChuteをSCVMM管理ホストへのみインストールします。




③ PowerChute Network Shutdownのライセンス本数を確認

PowerChute Network Shutdown for Virtualizationをご用意しております。必要本数に合わせご選定ください。
・ SSPCNSV1J (ASKU: A7779807)・・・1ノードライセンス
・ SSPCNSV5J (ASKU: A7779808)・・・5ノードライセンス →5本以上必要な場合はこちらがお得!

【ライセンスの数え方】
シャットダウンをするサーバー機器台数分のライセンスが必要です。
例えば下記構成の場合、物理サーバー(1)+ESXi Host A(2)+ESXi Host B(3)にライセンスが必要なため、3本となります。ストレージや仮想マシンはライセンスの数に含みません。





● 構成例について

Node数やOS、バージョンにより厳密には異なりますが、構成例をご紹介いたします。不安な点などございましたら是非、ご相談ください。

– 各種HCI環境の構成例

PowerChute Network Shutdown v4.3のハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)の対応について

★vSAN環境(VxRail含む)
 ・vSAN構成例(3node 以上) https://www.apc.com/jp/ja/faqs/FA402184/
 ・vSAN構成例(2node) https://www.apc.com/jp/ja/faqs/FA402185/

★Azure Stack HCI環境
 ・Azure Stack HCI 構成例: https://www.apc.com/jp/ja/faqs/FA384306/

★Nutanix環境
 ・Nutanix構成例: https://www.apc.com/jp/ja/faqs/FA272507/



– 補足: 自動起動システムにはSwitched PDUがオススメ!

自動起動を行う場合、Switched PDUをご使用いただくと便利です!
システムにより各機器を順序だてて起動する必要があると思います。
シュナイダーエレクトリックのSwitched PDUはコンセントごとにON/OFF制御や遅延設定を行えるため、設定のみで順序立てたシステム起動が可能になります。



Switched PDU例
APDU9941(ASKU: AB462086) 0U / 単相200V / 30A / 入力プラグNEMA L6-30P/出力コンセントC13/C15(21) C19/C21(3)
AP7900B(ASKU: A9494623) ラックマウント1U / 単相100V / 15A / 入力プラグNEMA5-15P/出力コンセントNEMA 5-15R(8)

電源管理の対策としてUPSの選び方のポイントからPowerChute Network Shutdownによる構成について説明させていただきました。
次回以降、PowerChute Network Shutdownの設定方法について詳しくご説明していきたいと考えています。ご覧いただき誠にありがとうございました!

(追記)vSANシャットダウン設定方法についてはこちらをご覧ください。

2021/05/17


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