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| 最適なラック選びとは?IT機器の設置環境の変化とラックソリューションについて |
ご覧いただき誠にありがとうございます。 シュナイダーエレクトリック(旧APC) アライアンス営業本部の坂本です。 皆様ご存じの通り、AR/VR、AI、IoT、クラウド、エッジ、HPC・・・など、IT技術が変わりゆく中で、Dell Technologies社でもITトレンドに沿った、サーバーやストレージ、ネットワーク機器などの製品が展開されていると思います。一方で、IT機器のトレンドに合わせ、周辺機器に新たな課題が生まれてきています。(例えば、「コストダウン」「排熱問題」「拡張性」など) 周辺機器であるUPS、ラック、ラックマウントPDU、遠隔監視ソフトウェアはどれも、IT設備を安定して運用するために欠かせない重要なピースです。 そこで今回は、私どもがお客様から聞く課題の中から、 ラック周辺の問題に絞り、6つの対策方法をご案内いたします。サーバーやストレージの導入と合わせて参考になれば幸いです。 (UPSと遠隔監視ソフトウェア①②については過去記事をご覧ください!) 【目次】● 課題① サーバーの薄型化と奥行の伸長● 課題② 複雑なケーブル管理 ● 課題③ 電源容量の増加とコスト増 ● 課題④ 排熱の増加による空調対策とコスト増 ● 課題⑤ エッジ環境の対応 ● 課題⑥ 環境監視 & セキュリティ対策 ● まとめ ● 課題① サーバーの薄型化と奥行の伸長現在では、1ラックに多くのサーバーを格納できるよう、薄型モデルが多数ラインナップされていると思います。また、それによりサーバーの奥行が伸長してきています。この薄型化と奥行の伸長により、従来のラックでは「奥行が足りず背面扉が閉まらない」、「ケーブルの管理スペースが不足している」「ラックマウントPDUを取り付けることが出来ない」といった課題を耳にします。シュナイダーエレクトリックではこれらの傾向に対応できるよう、奥行1,200mmまでのラックをラインナップしています。サーバーやストレージなどの奥行が長い製品をマウント出来るだけでなく、たくさんの機器をマウントした場合にも、ラックマウントPDU設置スペースやケーブル管理スペースを多くとることが出来るため、より柔軟なレイアウトが可能になります。 >>ラインナップ/詳細はコチラ(P.44) ● 課題② 複雑なケーブル管理データ処理の高度化、また、設置スペースを有効に活用できるよう1ラックにより多くのIT機器が搭載されてきているかと思います。機器が多くなればなるほど、電源ケーブルやLANケーブルが増えるため、「ラック背面がケーブルだらけになっている・・・」というケースはございませんでしょうか。 乱雑なケーブルだと思わぬ断線トラブルが発生したり、ラック背面の通気性が損なわれることでラック内の温度上昇による機器のトラブルに繋がったりします。 適切なケーブル管理が出来るよう、サーバーラックだけではなく、ネットワークラックにも対応できるよう豊富にアクセサリーを揃えています。「意図せず断線してしまった」「なんだかラック内の温度が上がってきている」といった場合には是非、ご検討ください。>>ラインナップ/詳細はコチラ(P.47、P.65-73) ● 課題③ 電源容量の増加とコスト増IT機器が増えれば増えるほど、電源容量が大きくなります。効率よく電力を使うためには各ラックまたは各電源系統で供給可能な電力はどれぐらいかを正しく把握し、搭載するIT機器の消費電力と数量を正しく管理することが大切です。もしラックの空いたスペースを優先して、サーバーなどを増設していった場合、搭載台数が過多になり電源容量的に過負荷となることがあります。また、搭載されたサーバーの稼動状態が低く、電力消費量も少なければ過負荷になっていることに気づかないため、全てのサーバーがフル稼働状態になることで上位の分岐ブレーカがトリップし、サーバーが停止してしまうというケースもあります。 電流表示ディスプレイを搭載した「Metered」モデル、アウトレット毎の電流および電力測定が行える「Metered Plus」モデル、電源投入やシャットダウンのスケジューリングも可能な「Switched」モデル、Metered PlusとSwitchedモデルの機能を融合した「Switched Plus」モデルをご用意しています。 いずれもラックマウントPDU本体液晶またはWebブラウザで電流・電圧・電力※の情報確認が可能で、使用状況をリアルタイムに確認することで過電流を防ぐことができます。また、オプションの温度(湿度)センサー※を用いればラック内温度や湿度も同時に監視が可能です。 クラウドベースのDCIMプラットフォームEcoStruxure ITにも対応しており、複数台のラックマウントPDUをリモート環境から一元的に管理・監視可能です。 ※AP7000シリーズは、電流のみ、また温度(湿度)センサーには対応していません。 >>ラインナップ/詳細はコチラ(P.80-98) また、電源ケーブルが増えすぎてしまい「危うくケーブルが抜けそうになった!」「どこに何が繋がっているのか分かりづらい」ということはないでしょうか。 ボタンを押して取り外すタイプのIECロック機能付きのコードをご用意しています。(IEC C13 to C14, C19 to C20, 5-15R to C14)差し込みやすく抜けにくい構造になっており、抜け防止の特別な作業も不要なため配線が容易です。また、C13 to C14タイプはケーブルの色を「黒」「赤」「青」からお選びいただけます。系統ごとに色分けができるため、信頼性や管理性が向上します。 >>ラインナップ/詳細はコチラ(P.101) ● 課題④ 排熱の増加による空調対策とコスト増先述の通り、データ処理の高度化によりサーバー台数が増え、更にはGPUの活用が高まっていると思います。それにより、「ラック内の温度が上昇傾向にある」とお悩みの方は多いのではないでしょうか。一般的にサーバーはフロントから冷気を吸い、ファンにより背面側へ温かい空気が流れる構造になっています。この仕組みを使い、サーバールームやデータセンターなどでは、コールドアイル(冷たい空気の通り道)とホットアイル(暖かい空気の通り道)を分けることで空気を循環させています。 今回は3種類の冷却方法についてご案内させていただきます。 ① ラック Dell Technologies社のラック(AR3100X717/AR3104X717/AR3300X717) または シュナイダーエレクトリックのラック(SXシリーズ) は前面と背面の空気を循環できるようにメッシュ扉になっています。前面の扉と背面の扉共に開口率69%と、循環させるために十分な開口率となっています。 ② ブランクパネル ラックで機器を搭載していないスペースにはブランクパネルをご使用ください。シュナイダーエレクトリックのブランクパネル(AR8136BLK(ASKU: A7174269))は工具不要、ワンタッチで取り付けが可能です。これにより排気の循環を防ぎ、サーバーへの供給冷気温度を最大で12度下げることが可能です。 ③ 空調製品 ファンによる通風補助機器に加え、水冷空調(局部冷却や全体空調)をラインナップしております。実際の発熱量や構成・お悩みに合った効率の良い空調制御方法をご提案しております。お気軽にお問合せください。 >>ラインナップ/詳細はコチラ ● 課題⑤ エッジ環境の対応エッジコンピューティングの広がりにより、サーバールーム以外のオフィスや店舗、病院、工場、倉庫など、いままでサーバーが無かった場所にIT機器が導入され始めています。(エッジコンピューティングの実装環境についてはコチラをご覧ください) しかしながらも場所によっては必ずしもIT機器に相応しい環境ではなく、「温度」「設置スペース」「騒音問題」などの新たな課題が生まれています。 今回は、①オフィス・学校・病院向け、②軽工場・店舗向けの2種類のラックをご紹介いたします。 ① オフィス・学校・病院向け 静音ラック NetShelter CXシリーズ 本製品1つでサーバールームが完成する家具調のラックです。12U / 18U / 24U/ 38Uからお選びいただけます。 ラックの前面背面にはドアロック機能が付いており、人為的ミスによる電源障害や不法アクセスを防ぎます。 ラック内部には防音シートが貼られており、防音効果もございます。サーバー音が気になる場所に設置することが可能です。 また、ラック内でエアフロ―を確立しているため排熱面でも安心です。ラック設置場所付近の部屋空調設備から冷気を取り込み、ラック後部に搭載されたファンでラック内の通気性を良い状態で保ちます。 >>ラインナップ/詳細はコチラ(P.58) ② 軽工場・店舗向け 6U縦型 NetShelter WXシリーズ 縦型にサーバーやUPSをマウントする6Uラックです。独自の薄型設計により、コンパクトで限られたスペースを有効活用できます。デスクの下や、倉庫内の空きスペースなど設置場所の可能性が広がります。また、オプションでキャスター対応も可能なため、急なレイアウト変更でも簡単に移動可能です。 さらに、店舗や軽工場、倉庫などは綺麗に保たれていても埃がたまりやすいかと思います。本製品は前面には防塵フィルターが搭載されているため、小さな埃も内部へ取り込まないよう設計されています。 また、小さなラックですがラック内の空気を循環できるよう、標準で背面にファンを搭載しています。 >>ラインナップ/詳細はコチラ(P.59) ● 課題⑥ 環境監視 & セキュリティ対策設備導入後の機器のメンテナンスはどのようにされていますでしょうか。安定して設備を稼働できるよう最善の注意を払われていても、機器障害(ソフトウェア含)、電源断、人為的ミスによりダウンタイムが生じることがあると思います。NetBotzは、セキュリティ、環境監視、監視カメラ、サーバーラック電子制御などを統合した、ITファシリティにおける物理セキュリティ・環境監視のためのトータルソリューションです。 温湿度・漏水・煙・火災、人的アクセスによる盗難など、あらゆる物理的脅威に関するデータを取得・モニタリングし、リスク予兆をEmailなどで管理者に通知します。それにより、従来のデータセンターのみならず、小売店舗やオフィスなど、エッジ拠点にサーバーやネットワーク機器が必要とされる環境においても、ITファシリティ管理担当者が現場に常駐できず監視の目が行き届かないリスク、温湿度等の環境変化の見落としを排除し、遠隔モニタリングや求められる自動化を実現します。 使いやすく一目でわかるデザインのWEBユーザー画面からアラート通知などの設定が簡単に行えるほか、クラウドベースのDCIMプラットフォームEcoStruxure ITにも対応しています。 >>ラインナップ/詳細はコチラ ● まとめ今回ご紹介させていただいたラックやラック周辺機器は、大切なIT機器及びデータを守るための重要なソリューションです。ラックは豊富なラインナップにより、様々なサーバーやストレージを搭載できるだけでなく、設置場所に最適なラックをお選びいただけます。また、単一の問題だけではなく、空調や配線・将来的な拡張などの複数の課題を総合的にご提案させていただいています。 新規導入や既存設備問わず、気になる点やご相談があればお気軽にお問合せください。お待ちしております! 2021/11/22 関連記事はこちら無停電電源装置(UPS)とは?大切な機器やデータを守る役割があるんです!業務効率UP!運用コストDOWN!三相UPSによる統合型電源管理ソリューション R240やR340に最適なUPSを新ラインナップ!Dell Smart-UPS 750VA RMのご紹介 もう迷わない!HCI環境のUPS選定 シャットダウンについて PowerChute Network ShutdownによるVMware vSphere 7.0 Update2対応とシャットダウン設定方法について エッジコンピューティングの実現に向けた実装環境について <事例紹介>エッジコンピューティングのインフラ課題と解決方法について ITインフラ設備管理にお困りですか? 『遠隔監視サービス』が便利です! 簡単!!端的!!便利!! 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